iPadアプリでDMX操作 [RUNTHESHOWDMX]

RUNTHESHOWDMX

DMX制御可能なiPadアプリは様々ありますが今回はシンプルで簡単操作のオススメアプリ「RUNTHESHOWDMX」を紹介します。
こちらはWiFi経由でArt-Net接続できるDMX卓です。Art-Netコンバーターに接続するには別売りのENTTEC ODE MK2を購入して接続するほか、アプリライセンスを購入する必要があります。(11000円)

・ウェブページはこちら
http://tnfconcept.com/run-the-show-dmx/index_en.html

まず環境としてWiFiルーター(現在ローカルエリアで使用されているものでOK)にてLANケーブルでルーターと接続しArt-Netコンバーター(ENTTEC ODE MK2)とライトをDMXケーブルで接続します。
ライトを無線で接続したい場合はArt-NetコンバーターにWiFiと接続できる子機を追加する事で可能です。

RUNTHESHOWDMX + iPad pro

構成は非常にシンプルです。上段左キューリスト、右側操作パネル、下段DMXフェーダー(左右にスクロール)マスターフェーダーの構成です。
各フェーダーはDMXアドレス1からですが上段右上にあるPATCHボタンにより任意のアドレスを割り当てできます。
キューの作成方法は単純です。まずは保存したいキューのスイッチを押し、フェーダーで明かりを作りRECボタンを押す。これだけ。


シーケンス(チェイス)は各ボタンから次に移動するボタンを指定する事で作成できます。再生はモードをPlayにすればOK。SUNLITEのEasy Stand Alone(ESA)とよく似た感じです。シーケンスを作成した場合はExpert display modeをYesにする必要があります。(Settingの呼び出しはModesエリアのSETTINGSボタンから)

キューを選択してRECボタンを押したところ(Expert display mode = Yes)

フェーダー名をつける事もできます。

フェーダーでキューを作り、そのキューの再生及び再生順序を指定
以上がすべての基本動作です。

さて、このアプリのいいところは
・フェーダーのレベルが100%、255と選択でき数値入力もできる。
・マスターフェーダーが付いている
・フェーダー式照明卓と同じでシンプルで操作が単純

ダメなところは
・タッチ操作でのフェーダーがしっくりこない。特にゆっくりの反応が弱い
・MIDIコントローラーが接続できない。
・フィクスチャーパッチがない、グループが作れない、エフェクト機能が無い

フィクスチャーやエフェクトと言ったものは少々操作性が難しくなるので無くてもいいかと思うのですがMIDIコントローラーの接続は是非あってほしかったです。ただフェーダーレベルが100%表記できるのはなかなか他のアプリやソフトに無かったりするので細かい設定をする際はとても便利でしょう。
スカイパネルや4in1など割と固定的なライトでより繊細に調節したい場合などは数値入力もできる点でかなり便利に使えると思います。まぁこれもARRIのSkyLinkやそのアプリがあればいいのでしょうが・・・。

鈴木しんいち AKARICENTER INC.